ハイドロゲル

icngel

相互架橋網目構造(Inter-Crosslinking Network structure, ICN)ゲル

ゲルは高分子が架橋されて、ジャングルジムのような3次元の網目構造をとっています。しかし網目構造は不均一で、機械強度が低いために材料として用いるのは難しいと考えられてきました。2001年以降、ゲルの架橋方法や構造を工夫することによって、機械強度が劇的に改善されています。

ICNゲルは複数の高分子が相互架橋することによって3次元の網目を形成しています。相互架橋剤は異種の高分子とそれぞれ架橋しており、同種の高分子の間では架橋しません。これらの高分子の種類を変えることによって、ゲルの特性を変えることができます。例えば、剛直な高分子と柔軟な高分子をそれぞれ架橋した場合、高延性を示すゲルが合成できることを確認しています。

 

形状記憶ゲル(Shape Memory Gels, SMG)

形状記憶ゲルとは、室温で変形後その形状を保ち、温度を上げると元の形状に戻る機能を持ちます。これはゲルのネットワークに組み込まれた結晶性モノマーによる効果です。従来の形状記憶ゲルは不透明であり、割れやすく脆弱なものでした。

そこで、私たちの研究室では、ユニークな合成法を用いることで、内部が均一な、透明の形状記憶ゲルの開発に成功しました。さらに、合成に使用する成分の比率を変えることで、ゲルの屈折率や含水率を制御できます。また、温度によって透明、不透明を切り替えることも可能になりました。

現在、白内障手術で使われる眼内レンズに、この透明形状記憶ゲルを用いる研究が進んでいます。今後、透明形状記憶ゲルの医療への応用がますます期待されています。

 


SMG