単一分子の力学

 

生体現象の解明には生体高分子、特にタンパク質の機能についての理解が必須です。従来、タンパク質の構造解析はよく行われてきましたが、それによって得られる情報は静的なものでした。実際にタンパク質が機能するときには動的(ダイナミック)な構造を理解することが重要となってきます。

これまで、分子のダイナミクスの情報は、多数の分子が存在する試料を測定することによって得られていました。そこで単一分子そのものを定量的に測定するために、原子間力顕微鏡という装置を用いています。原子間力顕微鏡は、カンチレバーという非常に細い探針で試料表面を走査させる装置です。図に示すように、この探針を生体単一分子に押し付けや引張りを行うことで単一分子のみを引張ることによって、粘弾性、強さ、構造などの情報を得ることができます。

単分子2