ゲルの内部構造解析”SMILS”

gelstructure

smilsabstract

smils

ゲルは高分子といわれる長い分子が連結する(架橋)ことでジャングルジムのような三次元の網目構造をとっています。しかし、ゲルはその不均一性や特徴的な振る舞いから従来の動的光散乱装置での測定は困難です。走査型顕微光散乱(Scanning Microscopic Light Scattering、略称SMILS)はこの網目構造(網目サイズζ)を非破壊・非侵襲で測定することが出来ます。

SMILSはレーザー照射位置を連続的に走査し、多数の点から得た散乱光の情報を適切な統計処理を行うことで、ゲルのような不均一な試料でもナノメートルサイズの網目構造情報を得ることが出来ます。網目サイズの分布関数も得られるため、そのゲルの不均一性も知ることが出来ます。また、SMILSはゲルだけではなく、食品、生体高分子、コロイド溶液など様々な物の評価が可能です。SMILSを用いた解析によりゲルだけではなく、ソフトマターの更なる性能向上が期待されます。SMILSによって以下の情報を得ることができます。

  • 網目同士を結ぶ橋掛け点(架橋点)の疎密に関する情報
  • 橋掛けの不完全性や欠陥に関する情報
  • ゲルの網目構造の不均一性に関する情報(き裂、空げき、濃淡、異物、白濁など)